新型コロナウィルスとの戦いにより
人々の価値観はがらりと変わった!
それは
短期的な利益を追求する株主資本主義を脱却して
資本主義の新たな形を提案する流れに、
こぞって着目し始め、
それが自社の存在意義や価値を見直し、
社会に対してどんな価値を新しく提供していくかを示す
パーパス経営である。
パーパスは基本的には目的の意味を示す言葉だが、
ビジネスの世界では、存在意義と訳されることが多く
志と読み解く専門家も存在する。
従来多くの企業が掲げてきたミッションや
使命と言う理念とは異なり、
従業員や各投資家に共感の輪が広がっていくという
理想的な形を目指している。
要約すると
社会に対し何らかの価値をもたらしたいという
内面からの沸き立つような要求精神と言えよう。
パーパス経営の源流は北欧にあり、
非上場であったり、上場していても
大半の株式は財団が保有しているケースが多く、
長期的な視点での経営が浸透している。
こうした概念が、
欧米諸国の企業に広がるきっかけになったのは
2008年のリーマンショックとされている。
例えば世界的に知られている
ジョンソン&ジョンソンやユニリーバが
環境配慮や顧客と社員の尊重などを
パーパスとして掲げ、第一次ブームを作った。
第二次ブームは
人々が環境や人権を重視するようになったところに
コロナ禍が押し寄せ、
自らの生き方を見つめ直す人々に、
パーパス経営に転換した企業が
共感を呼び、支持された。
日本では ソニーグループが挙げられる。
3年前にパーパスとして、
世界を感動で満たすと宣言し、
映画や音楽などのエンタメ事業と
画像センサーなどの半導体事業を超えて融合、
独自の領域を開拓した。
そしてエンタメと半導体という
全く異なる性格の一体感のあるストーリーをくみ上げたのが、
独自の未来の自動車産業の姿である。
単なる自動車性能の向上ではなく、
車が移動するエンターテイメント空間になることを
パーパスとして訴えかけた点にある。
日本にはソニー以外にも、
終身雇用制度に培われた「社員は皆家族!」といった概念や
伝統が受け継がれている。
パーパス経営にしっかりと合致する真髄を生かし、
今後の経営の向上に役立てることが可能となる!はずだ。