働く女性の自殺3割増の歪み

政府は
令和3年度版の自殺対策白書に
基づいた検討を行った。
 
それによると、
新型コロナウィルス感染が拡大した
昨年の自殺状況は、
過去5年間の平均と比較した結果、
働く女性の自殺が約3割も増えていることが判明、
その原因分析が発表されている。
 
女性の自殺数の増加は、
勤務問題が3割以上を占め、
コロナ禍による孤独や孤立などの
社会問題が背景に立ちはだかっているとみなしている…。
 
また女性の自殺を年代別にみると、
20歳未満が120人増、20代から30世代が261人増、
40から50代では134人が増加している。
 
また働く場面では、
自営業や家族従業員は少なく、
勤め人が大幅に増加している。
 
そして
遺書などから推測される
女性の自殺原因や動機としては、勤務問題で、
その内訳は、職場の人間関係や職場環境の変化が挙げられ、
特に非正規雇用が多く雇用形態に絡む原因が
要因になっているとの見方を示している。
 
 
 
自殺などの相談に応じている
感情をコントロールできず、
孤独感や自己嫌悪の感情が作用するとみなしており、
一般的に女性は男性より強い孤独感と自己嫌悪感により
人間関係のストレスを感じやすい傾向にあると言う。
 
それがコロナの打撃によって、
友人たちとの気軽な会話の機会が奪われ、
やり場のないストレスが自殺増大に
つながっているのではないかと指摘している。
 
 
 
一方子ども達にとっても、
一斉休校や再開により自殺数が増減している。
 
 
 
こうした女性や子ども達の心の変化は
気づくことが大切なカギになるが、
また社会全般にそうした気遣いが不足している。
 
家庭や学校の支援機能が低下していることに
速やかに気づいて対処していくケースも
試みとして一部には見られる。
 
 
 
兵庫県内のある小学校では、
学童に配布されている学校用端末機を使い、
心の天気と言うソフトを搭載し、
学童の心のストレス変化の把握につなげている。
 
毎朝児童が投稿時の気分を、
晴れ、曇り、雨、雷の4つから選択して入力、
教師が児童の内面の心の変化を
読み取ることが可能にしている。
 
 
 
いつの時代も、
予期せぬ事態に遭遇すると、
弱い層にシワ寄せが降りかかってしまう。
 
今回の長引くコロナとの影響下にあって
変化に耐えられない働く女性や子達のSOSを組み上げ、
乗り切る仕組みを創出する配慮が、
社会の生活様式や価値観の変化が迫っている時代においては、
最優先で必要と思われる。